土台はしっかりと
中医学ではいくつかの診察法を合わせてクライアントさんの心身を診ていきます。
その中に八綱弁証というものがあり、これが治療の絶対的な土台になります。
八綱とは表裏、寒熱、虚実、陰陽の4対8つの現象を表します。
表裏は病の部位が表にあるのか裏にあるのか。
寒熱は病の性質が寒性なのか熱性なのか。
虚実は正気と邪気どちらが旺盛でどちらが少ないのか。
陰陽は上記の6つを併せ陰陽どちらに傾いているのか。
治療の土台になるので、この土台を間違えてしまうとその後に続く治療も必然的に間違いになってしまいます。
なんですが、この八綱の鑑別が非常に難しい。
きれいに表裏寒熱虚実陰陽と分かれている人は非常に稀です。
最近特に難しい方が続きました。
全体的に「実」なのにツボは極端に「虚」だったり。
腹側は「虚」なのに背側は「実」だったり。
症状は完全に「虚」なのにツボは「実」だったり。
辻褄が合わないんです。
治療の土台なので、まず辻褄を合わせなければいけません。
例えば、最も浅いもの(表)をまず整えてみる。その後、その他の表裏寒熱虚実陰陽がどう変化するか。
このように施術していきます。
そうすることで矛盾が解消され辻褄が合うようになってきます。
矛盾が解消された時点で症状が変化する方もいれば、そこから本格的な治療に入っていく方もいます。
中医学では西洋医学的な病名や名もなき症状まで、あらゆる症候に対してこのように施術していきます。
もちろん心身症やうつ病やパニック障害などの心の症状も同じです。
ですので、この病気は治療法がないとか、この症状は手を出せないということがありません。
極端な例を挙げれば、脳梗塞や心筋梗塞の発生直後ですら手立てがないわけではありません。
どうぞあらゆる悩みに鍼灸をご利用ください。
お読みいただきありがとうございました。
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