違った見方のできる鍼灸
突発性難聴ってご存じでしょうか。読んで字のごとく、突然起こる難聴で原因はほぼ不明です。
突発性難聴に罹った方の3分の1は完治、3分の1は後遺症あり、3分の1は症状に変化なし、と言われているそうです。
ということは3分の2の方はお困りだということです。
鍼灸院でも割とよく見る疾患の一つです。
めまい、耳鳴り、難聴、ムカムカ、頚肩のこり、などの後遺症でお越しになる方がいらっしゃいます。
病院では、耳の奥(内耳)に何かしらの問題が起こったと考えるので、内耳の血流を良くする薬で治療します。
耳の奥には平衡感覚をつかさどる神経もあるので、めまいもあるということは、やはり内耳の問題なんだと思います。
でも、3分の2は良くならないんです。
だったら内耳以外の問題の可能性を考えるのが当然ではないでしょうか。
引き出しが多いのが鍼灸の持ち味です。
耳。と考えるだけでも、手の太陽経、三焦経という経絡は耳に通じます。併せて足の太陽経、三焦経も関係ありますし、やはり耳といえば腎臓との関係も外せません。
このようにかなり多角的に診ることができます。
ですので良くなります。突発性難聴の後遺症は良くなります。
最近では、半年前に突発性難聴に罹り、服薬を続けているが、めまいと耳鳴りが良くならないという方にお越しいただいています。
今ではどちらもほぼ気にならないそうです。
もちろん全員が良くなるわけではありませんが、多くの方に改善が見られます。
病院の治療に限らず、物事には違った見方というものが必ずあります。
どんな苦しみ、悩みにでも違った見方は必ずあります。
違った見方の先には何があるか。
あらゆる変化の可能性があります。
アフターコロナの世界で、あらゆる変化の可能性というものに希望を感じるのは僕だけでしょうか。
突発性難聴、似たような病気でメニエール病、鍼灸には可能性があります。
違った見方があるのではないでしょうか。
変化するものは真理にはなり得ませんが、真理を知らない者にとっては変化こそが真理への道程です。
あらゆる変化の可能性、鍼灸がその道の一つの道標になれればと思います。
お読みいただきありがとうございました。
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