県知事選から見える沖縄像
沖縄の県知事選は全国的に注目度が高い選挙かと思います。
その都度感じる違和感は、沖縄を良く知らないであろうと思われる記者による記事が非常に多いことです。
またその記事に寄せられるコメントも然りです。
沖縄県民が、生活の中で日々感じるものが具現化されたものが選挙結果です。
日々感じるものとは、中国や台湾、米軍基地や自衛隊基地の目先で暮らす沖縄県民の肌感覚です。
「ソレ」と県外の人が感じるものと、どれだけの違いがあるでしょうか。
沖縄県民の一人ひとりが、自分の島として沖縄を愛しているように感じます。
そこへの敬意なしに沖縄を語ることは、それだけで沖縄県民を傷つけるように感じます。
これが13年半、沖縄で生活させてもらった僕の感覚です。
13年半、往診というかたちで、毎日ウチナーンチュのお宅にうかがわせてもらいました。
沖縄戦。たくさんの話を聞かせてもらいました。
「うちの父親はスパイかと思ったよ。」
「そこに爆弾が落ちてよ。」
「殺さないと殺されるんだよ。」
「子供の口に落ち葉をつめてね。」
「足の悪いおばあさんと姉を残してね。」
「この傷はよ、こっちの傷はよ。」
「殺してやりたいよ。」
戦争にぶつけられる感情は、アメリカ兵より日本兵に向けられたものが多かったのは、無知な僕には驚きでした。
実際僕に届く言葉にもそれを感じさせるものがありました。
「ナイチャーね~。」
「ナイチャーを家に上げるのはね。」
「ナイチャーは人情ないからね。」
琉球処分から戦争、現在に至るまで、どれだけ多くのものを失ったことでしょうか。
身分、土地、命、言葉、文化。
いったい何が残るのでしょう。
多くの人から沖縄を「好き」という声を聞きます。
その「好き」に、これらの沖縄の背景が重なることで、ウチナーンチュの本当の優しさを受け取れるような気がします。
沖縄を離れて3カ月、まだまだ沖縄の優しさを受け取っています。
傲慢だと感じさせてしまったら申し訳ありませんが、僕が受け取ったウチナーンチュの優しを伝えていければと思います。
「いつでも帰っておいでね。」
「忘れないでよ~ね~。」
「家族みたいなのに。」
「涙そうそうするさ~。」
優しく送り出してもらいました。
お読みいただきありがとうございました。
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